あいたくて
だれかに あいたくて
なにかに あいたくて
生まれてきた・・・
そんな気がするのだけれど
それが だれなのか なになのか
あえるのは いつなのか ・・・
おつかいの とちゅうで
迷ってしまった子どもみたい
とほうに くれている
それでも 手のなかに
みえないことづけを
にぎりしめているような気がするから
それを手わたさなくちゃ
だから
あいたくて
ビーダマ
ちいさいころの 思い出は
ビーダマを すかしてみる景色
記憶のふちが にじんでぼやけて
買ってもらえた かざぐるま
買わずじまいの 綿菓子
もんしろちょうも すかしてみえる
ビーダマのなかの夕暮れ
わんわん泣いている こども
あれは わたしです
ばらの初夏
ばらの新芽の しなやかなこと
ちいさな娘の 手首のように
命のながれが
すきとおってみえる
風が ふいた
光が ふった
ばらの新芽に
てんとうむしが とまった
てんとうむしは まるで
ちいさな娘の 手首にひかる
ちいさな腕時計のようだ
耳にあてればコチコチ
初夏の音がする
いきもの
まるい地球のうえで
てんとう虫の背中が
まんまるい
地球とてんとう虫と
ふたつのまるいものの間で
わたしの心も まるい
みあげれば宇宙
銀河の すみっこで
地球が ぽちっと 遊んでいた
太陽のまわりを ぐるりぐるりと
でんぐりがえりしていた
地球のうえの いきものたちも
いっしょに でんぐりがえりして
あくびしたり 眠ったりしていた
銀河は 地球を だっこして
ゆっくり 散歩している
散歩しながら となりの銀河に
あいさつしたりしている
そんな たくさんの銀河を みまもりながら
宇宙が ふっくらしている
ふっくらの 宇宙のなかの
たくさんの 銀河のなかの
たくさんの 星たちのなかの
まんまるい 地球
ごらん きょうも
まんまるい地球のうえで
たくさんの いきものたちが
でんぐりがえりしながら
星を みあげているよ
また あいたくて
さよなら三角
またきて四角
またあえるね と
うたってた
さよなら春 さよなら夏
さよなら秋 さよなら冬
さよならを くりかえし
さよならを つみかさね
また あいたくて なにかに
きょうも あるいていく |